溶連菌感染症診療内容/内科

溶連菌感染症とは?

溶連菌感染症は、「溶連菌」という種類の細菌が感染することで、のどの痛み、発熱、首のリンパの腫れなどをおこす病気です。溶連菌には多様な種類がありますが、その中でも「A群溶血性連鎖球菌」という種類が原因となったものを一般的に「溶連菌感染症」と呼んでいます。

 

冬から春にかけて流行することの多い感染症の1つです。3歳~小学生頃のお子さんに多く見られる感染症ですが、疲れやストレスで免疫力が低下しているときは大人の方でも発症します。

 

症状としてはのどの痛み、発熱、首のリンパの腫れが主で風邪によく似ていますが、子どもさんの場合は舌に赤いブツブツができるイチゴ舌や、かゆみをともなう全身の細かな発疹(とびひ)などがみられることがあります。

 

治療には病院で処方される抗生物質が有効で、処方通りの期間しっかりとお薬を飲めば、多くの場合数日で回復します。ただし、感染した状態で病院にかからず無理をしたり、治ったからと思って抗生物質を中途半端に中止してしまうと、心臓や腎臓などへ合併症をおこすこともある病気です。

 

思い当たるような症状があるときには、医療機関を受診してください。そして処方された抗生物質は、しっかりと飲み切ってください。

溶連菌感染症の症状

溶連菌感染症の症状は、大人と子どもで異なりますが、共通の症状が3つあります。

  • のどの痛み
  • 発熱
  • 首のリンパ節の腫れ

この3つは、溶連菌感染症の主な症状です。この他、嘔吐、下痢、頭痛、倦怠感などがおこることもあります。溶連菌の潜伏期は25日ほどで、細菌が身体に侵入してすぐではなく、しばらくしてから症状が現れてきます。

 

これらは普通の風邪でもおこる症状なので見分けがつきづらいのですが、溶連菌感染症の特徴としては、

  • のどは痛むが咳はでない
  • 発熱が3839℃と高熱
  • 首の前(リンパ節)が腫れ、押すと痛い
  • のどの奥を鏡で見ると扁桃腺に白い付着物がある

などがあります。

 

これらの特徴がみられたら、溶連菌感染症の可能性が高くなります。その場合は、近くの医療機関(内科)を受診しましょう。ただし、人によっては普通の風邪がが合わさって鼻炎症状が認められたり、あまり熱が高くならないこともあります。

 

まわりで溶連菌感染症の方がいると感染の可能性もありますので、近しい症状がみられたときは、医療機関を受診し検査と治療を受けましょう。普通の風邪と異なり、溶連菌感染症はしっかりと治療をしなければいけません。放置してしまうと、怖い合併症がおこる可能性があるからです。

 

溶連菌感染症の場合は、市販の風邪薬は効果がありません。医療機関で処方する抗生物質を飲む必要があります。市販の風邪薬や解熱剤で熱だけを下げてしまうと、かえって治りが遅くなることがあります。また、周囲へ感染が広がる恐れもありますので、溶連菌感染症が疑われたときは医療機関を受診し、お薬の処方を受けてしっかりと飲むようにしましょう。

子供特有の症状

3歳以上の子どもさんの場合は、上記以外に特徴的な3つの症状がみられることがあります。(3歳以下は大人と同様、普通の風邪と区別ができないことが少なくありません)

  • 舌に赤いブツブツができる(イチゴ舌)
  • 小さな発疹が全身に広がりかゆみがおこる
  • 顔や手が赤くなって腫れる

 

この3つは、大人ではほとんどみられません。「イチゴ舌」は、舌の表面のザラザラとした部分に赤いブツブツができ、まるでイチゴのように見える状態です。そして、かゆみをともなう小さな発疹が全身に広がります。これらの症状は、「猩紅熱(しょうこうねつ)」と呼ばれます。

 

とびひ(伝染性膿痂疹)は、黄色ぶどう球菌によるものが多いですが、溶連菌によるものもも1割ほどあります。水ぶくれが膿のようになり、破れるときに厚いかさぶたになります。黄色ぶどう球菌ではただれてしまって、引っ掻くことで全身に広がっていってしまうという違いがあります。

 

丹毒では、顔や手足に多く、皮膚の真皮に溶連菌感染することで赤く腫れあがってしまい、おすと強い痛みがあります。

溶連菌感染症の合併症

溶連菌感染症で怖いのは合併症です。体が弱っているときに重症化すると、身体の様々な部位に影響を及ぼすことがあるのです。

 

  • リウマチ熱によって心臓の筋肉や膜に炎症がおき、弁膜症になる
  • 腎臓の糸球体に炎症がおきる(急性糸球体腎炎)

などがあげられます。

 

溶連菌に感染するとリウマチ熱によって心臓の筋肉や膜に炎症がおき、心臓の弁の形に異常がおこることがあります。この状態を弁膜症と呼びますが、弁膜症がおこると心臓の働きが悪くなり、場合によっては手術が必要になることがあります。

 

また、腎臓で血液をろ過する糸球体に炎症がおこることもあります。急性糸球体腎炎では、普段は通過できないはずの血液やたんぱく質が尿に排出されてしまい、血尿や身体のむくみが出るようになります。急激に進行すると糸球体が破壊され、腎不全に至ったり、慢性化してしまうこともあります。

 

また、非常に稀ではありますが、劇症型溶血性連鎖球菌感染症といって、感染の進行が激しく敗血症性ショックをおこし、死に至ったケースも報告されています。その他、溶連菌感染症が引き金となり、免疫異常や筋力低下など様々な方面に影響が出ることがありますので、感染が疑われたときは必ず医療機関を受診するようにしましょう。

溶連菌感染症の検査と治療

溶連菌の治療は、飲み薬の服用が基本です。

 

溶連菌感染症が疑われたら、病院で検査をします。検査と言ってものどの奥を長い綿棒で触って粘液を取り、10分ほどで結果の出る簡単なものです。すでに重症化しているときは、合併症の有無を調べるために他の検査をすることもありますが、多くの場合は簡単な検査で済みます。

 

詳しく知りたい方は、溶連菌迅速検査のページを参照ください。

 

検査で陽性が出た場合は、飲み薬の服用で治療します。溶連菌には細菌の活動を抑制する抗生物質というお薬が有効です。市販の風邪薬は効きませんので、必ず病院でお薬の処方を受けてください。古くからあるペニシリン系の抗生物質(サワシリンなど)が一番効果を発揮します。

 

溶連菌の感染力は抗生物質を服用後24時間ほどでほとんどなくなりますが、怖い合併症を予防するために10日~2週間程度は持続して抗生物質を服用する必要があります。症状が治まっても、医師の指示通りの期間服用するようにしましょう。

 

また、体の免疫力を上げるため、自宅で温かくしてゆっくりと休みましょう。風邪のときの対応と同じです。発熱に対しては、体力に問題の無い方はあえて解熱剤を使わず、熱が自然に下がるまで水分補給をしながら安静にするのが基本です。発熱は細菌をやっつけるための身体の反応ですので、できれば自然にしておく方が治りが早くなります。

抗生物質の副作用

抗生物質は細菌の活動を抑制するお薬ですが、原因菌だけでなく、他の腸内細菌の働きも弱めてしまうことがあります。そのため、お腹が張ったり下痢をしたりしやすくなります。

 

服用期間が終われば胃腸は回復しますので一時的なものですが、整腸剤を合わせて処方することもあります。不安なときは医師に相談してください。

溶連菌感染症の流行時期と好発年齢

溶連菌の主な流行時期は冬から春にかけてですが、他の季節も可能性がゼロというわけではありません。溶連菌自体は普段から身近にありふれている細菌で、身体が元気なときには体内に入ってもとくに症状がおこりませんが、冬から春にかけては身体の免疫力も下がりやすく、風邪と同じように感染が広がりやすいのです。

 

溶連菌は空気中に飛んだツバなどから感染します。感染した人のツバなどがついた手で食事をすると、食物に細菌がついて口から体内に入ってしまうこともあります。

 

年齢としては3歳~10歳がピークですが、大人もかかります。最初に子どもさんがかかり、ご家族の方に広がっていったり、免疫力の落ちたときに感染したりします。

溶連菌感染症と出勤・通学

 

溶連菌感染症と診断されたら、

  • 医療機関受診日と翌日は通学・出勤を控える

のが原則です。

 

溶連菌には抗生物質の有効性が認められていますので、病院でお薬をもらってきちんと飲み、身体が楽になったら通学・出勤しても大丈夫です。ただし、学校保健安全法では、「医療機関の受診日とその翌日は登校・登園ができない」と決められているので、大人の方の出勤もこれに準じた対応をお勧めします。

 

また、重症度も人によって違いますので、お薬を服用後もしばらく症状が残ることもあります。体力が落ちている場合は無理をせず、可能な範囲で休養するようにしましょう。感染と抗生物質で胃腸も弱っていますので、しばらくは消化の良いものを食べて体調を回復させるようにしましょう。

 

溶連菌感染症の予防

現在のところ、溶連菌の予防接種などは開発されていません。予防対策としては風邪と同じで、

  • ていねいな手洗い
  • うがい
  • 栄養バランスや睡眠など、体の免疫力を低下させないようにする

などが基本になっています。

 

溶連菌は空気中のツバなどからのどの奥に付いたり、感染者のツバのついた手で触った食物に付いて体内に入ったりしますので、外出先から帰ったときや、食事前には手洗いを十分にし、外から帰ったときはうがいも行いましょう。

 

また、体の免疫力が下がったときに感染しやすいので、栄養バランスや睡眠に注意し、身体を温かくして過ごすなど免疫力が低下しない生活を心がけましょう。

 

冬から春にかけては、溶連菌だけでなく、インフルエンザウィルスや風邪など多くの感染症が流行しやすい時期です。手洗い・うがいとともに、生活習慣やストレス対策などで免疫力や体力を高めていきましょう。

溶連菌感染後の尿検査

溶連菌感染が診断された場合は、お子さんでは尿検査を2週間後に行うように医師から説明があるかと思います。これは先ほどお伝えした、急性糸球体腎炎を合併する可能性がある病気だからです。2週間後に合併症をきたしていないかをチェックする必要があります。

 

溶連菌に感染すると、私たちの体の免疫細胞が抗体を作り、溶連菌をやっつけようとします。抗体と溶連菌が血流にのって腎臓で炎症を起こすことがあり、これが急性糸球体腎炎をひきおこします。

 

このため、診断をして2週間後に尿検査を行って確認します。そこで尿蛋白や血尿が認められた場合には、腎炎の合併を考えます。自覚症状もない軽度のものや一時的なものが多いですが、まれに重症化や慢性化するケースもあります。後遺症が残ることはまれですが、念のために確認をします。

 

特に皮膚感染の場合は、2週間を超えて腎炎になることもあります。このため2週間後の尿検査では異常がなくても、むくんできたり、尿量がへったり、色が褐色のようになってきた場合は医療機関にご相談ください。

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