血小板増多症こころみ医学

【医師が解説】反応性血小板増多症の症状・診断・治療

  • 更新日:2019年08月17日 14:42
  • 作成日:2019年09月04日 22:00

反応性血小板増多症とは?

『反応性血小板増多症』は、何かの病気や出血の結果として一時的に血小板が増加している状態です。二次性血小板増多症とも呼ばれます。具体的には、

  • 血小板数が45/µL(基準値は15万~40万個/µL)を超えた状態

を指しますが、100/µLを超えることはあまりなく、血小板の機能自体も正常です。原因となっている病気や出血が治まれば血小板数は落ち着きます。

血小板数が100/µLを超えたり、数の増加と機能異常の両方がみられる場合は『本態性血小板血症』や他の血液系の病気である可能性が高いため、精査が必要になります。

反応性血小板増多症の原因となる病気は幅広く、免疫疾患、感染症、貧血など様々です。手術後や傷による出血が原因となったり、血小板を処理する脾臓(ひぞう)を除去した後におこることもあります。何が原因になっているかをつきとめ、原因となっている病気に対応することが大切です。

反応性血小板増多症の原因

血小板は、感染症や炎症性の病気の結果として増えることがあります。

また、傷ができて出血したときに多く血液中へと流れ出てくるため、手術後や大量出血や貧血の後に一時的に増えたり、血小板を処理する脾臓(ひぞう)を摘出(手術で取り除くこと)した後にも増えることがあります。

原因となりうる病気としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 感染症
  • 関節リウマチ
  • 潰瘍性大腸炎
  • 肝硬変
  • 結核
  • 悪性リンパ腫
  • 一部のがん
  • 鉄欠乏性貧血
  • 溶血性貧血
  • サルコイドーシス
  • 多発血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症)
  • 脾臓摘出
  • 急性出血

反応性血小板増多症の症状

反応性血小板増多症による症状は、

  • 血小板数の異常な増加(45/µL以上)

が中心ですが、それによる自覚症状はあまり強くないのが通常です。

血小板が増えることでおこる症状としては、

  • 血栓ができやすくなる(血栓傾向)
  • 血小板の機能が上手く働かなくなって出血しやすくなる(出血傾向)

2タイプに大別されますが、反応性血小板増多症では、通常あまり顕著ではありません。

比較的多くみられる自覚症状としては、

  • 頭痛
  • 視力が低下する、目がチカチカする
  • 胸痛
  • 手足の色が悪くなる
  • しびれやめまい

などがあり、これは血栓傾向による症状ですが、いずれもあまり重度ではないのが通常です。

出血傾向がある場合には、

  • 鼻血や歯肉から簡単に出血する
  • アザができやすくなる

などがあります。

また、血小板は脾臓に多く存在し、脾臓が主に処理を行っていることから、

  • 脾臓の腫れ(左わき腹の腫れや違和感)

をともなうこともあります。

反応性血小板増多症では原因となっている病気の症状の方が目立ち、血小板数の増加も比較的軽度な場合が多いことから、血小板増加による自覚症状は無自覚のこともめずらしくはありません。

反応性血小板増多症の検査

検査は血液検査が主です。血小板数とともに、血小板機能、赤血球や白血球の状態など血液全体を検査します。

血小板数が45/µL100/µL程度で、反応性血小板増多症の原因となり得る明らかな病気・貧血・術後などのことがあれば、その可能性は高くなります。脾臓の状態を調べるために、エコー(超音波)検査やCT検査を行うこともあります。原因となっている病気が定かでないときは、全身状態や病歴から可能性を探し、さらに精査を行うこともあります。

血小板数が100/µLを超えたり、血小板機能や白血球・赤血球の状態にも大きな異常がみられたときは、本態性血小板血症や重大な血液の病気の可能性もあるため、状態によって骨髄検査や遺伝子検査へと進むことがあります。

反応性血小板増多症の治療

反応性血小板増多症は1つの病気ではなく、何らかの病気や出血による『状態』なので、治療は原因となっている病気の治療が必要です。

血栓傾向が強く血栓症のリスクが高いときは、血小板数をコントロールしたり、血栓を予防する薬を使うこともありますが、通常は原疾患の治療が主になります。原因が落ち着けば、血小板数も正常化します。

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