Q. CT検査とは何ですか?
A. CT検査とはX線を人体に照射し通過してきたX線の強弱を検出器で収集し、そのデータをコンピューターが計算・解析を行うことで様々な画像を作り出す検査です。全身の撮影が可能で、心臓・大動脈・気管支・肺などの胸部、肝臓や腎臓や膵臓や大腸などの腹部の病変に関しては、優れた画像評価が行えます。
Q. CT検査はどのような症状に使用されますか?
A. CT検査は、精密かつ多様な画像出力方法によって、身体の内部の臓器や組織の状態を詳しく評価できます。頭部、胸部、腹部、骨盤など、様々な部位の検査に利用されます。異常の原因や病変の評価、がんのスクリーニング、外傷の評価などに使用されることがあります。レントゲン検査で見られた異常を精査する際にも使用されます。
Q. CT検査の被ばくが心配です
A. CT検査は一般的に安全ですが、X線を使用しているため被ばくのリスクがあります。しかし、当院と医療連携先であるくろさきクリニックさんでは低線量CTを導入しており、「限りなく低被爆にこだわり、かつ臓器の評価がしっかりおこなえるCT検査」を実施しております。通常行われる胸部CT検査が5.7mSVであるのに対して、低線量肺CTでは1mSV以下と非常に低値で、ほぼ被爆線量を気にせず検査が行えます。
Q. CT検査の前に注意すべきことはなんですか?
A. CT検査はX線を利用するため、撮影に被る部位にある金属は事前に取り除いていただき、検査着に着替えていただきます。また、腹部の検査では、検査前の食事制限がある場合もございます。
Q. CT検査中の感覚や時間はどのようなものですか?
A. CT検査中、患者さんは撮影装置の中に横になります。撮影装置が回転しながらX線が投影されるため、わずかな音や振動を感じることがあります。撮影自体は5~15分で終わりますが、検査の種類や部位によって所要時間は異なります。
Q. CT検査の結果はいつわかりますか?
A. くろさきクリニックさんでは、院内にCT設備を完備しているため即日検査・即日結果説明を行うことが可能です。
Q. なぜレントゲン検査を受けたのに、CT精密検査をするのか?
A. レントゲン検査とCT検査はどちらもX線を用いて体内の様子を可視化する検査です。
しかし、当院ではレントゲン検査で異常が見つかったときはCTによる精密検査を受けることを推奨しています。
その理由を下の表で比較を交えつつ説明します。
|
レントゲン |
CT |
撮影方法 |
一方向 |
全方位 |
被ばく時間 |
数秒~数分 |
約5~15分 |
画像出力 |
2Dのみ |
3Dなど |
前提として、レントゲンだけでもかなりの多く情報を取得することができ、被ばく量も少なく、一瞬で終わるのが特徴です。そのため、レントゲンはまさに基本の検査と言えます。
一方で、CT検査を一言で説明をすると「身体の輪切りの検査」です。
上の表からも分かると通り、CT検査の方がより詳細な情報を取得することができます。
私たちが健診でよく受けるレントゲン検査は言わば「レントゲンが身体を通った影絵を映し出したもの」であり、CT検査は輪切りにすることによりミリ単位で身体の状態を正確に評価できる検査です。
影絵である胸部レントゲン検査での異常はその異常が癌なのか、もしくは元々ある骨や血管などの正常の構造物がたまたま異常に見えているだけなのかの確定診断はできません。その場合は、CT検査を追加し輪切りでのミリ単位での評価を行うことで、それが異常かどうかを判断します。
このような違いから、レントゲン検査で異常が見られたらCTで精密検査、という診療の流れがあります。