ブライダルチェック

ブライダルチェックのすすめ

“プレコンセプションケア”という言葉をご存じでしょうか？

‘コンセプション’とは受胎、お腹の中に赤ちゃんを妊娠することをいいます。
将来妊娠して元気な赤ちゃんを出産するために、早い時期からご自身の体に注意を向けてみようというのがプレコンセプションケアです。

妊娠を計画している女性だけではなく、妊娠可能年齢である女性すべてを対象としています。
具体的には、思春期以降の女性に対してご自身の体の状態を管理し、健康な生活習慣を身に着けていこうという取り組みなのです。

この時期の女性は、学業、就職活動、仕事、婚活など、とても忙しくされているかと思います。
体の不調に気づかずに過ごしていたり、不調を感じていてもなかなか病院に行く時間がないという方が多いのでしょうか？

婦人科ではブライダルチェックという検査を行っています。
婦人科の検査だけではなく、血液検査も行い、ご自身の健康状態を総合的に判断します。

将来妊娠したいと思っている女性は、ブライダルチェックを一度受けてみてはいかがでしょうか？

ブライダルチェックの検査項目

内診

子宮や卵巣の大きさ、痛みの有無、癒着（ゆちゃく；くっついていること）の有無などを評価します。

経腟超音波検査

腟内にプローブを挿入し、子宮と卵巣を観察する検査です。
子宮や卵巣にできものができているかどうかを診断します。
具体的には、子宮筋腫・腺筋症の有無、卵巣腫大の有無、腹水が溜まっているかどうかがわかります。

子宮頸がん検査

子宮の出入り口をこすって検査を行います。
痛みを伴う検査ではありません。
性行為の経験がある女性では定期的に子宮頸がんの検査を受けることをおすすめします。

帯下（おりもの）の検査、クラミジア／淋菌検査

おりものを少量採取し培養検査に提出します。
カンジダなどが増殖していないかどうかを確認することができます。
クラミジアや淋菌などの性行為で感染する病原体に感染していないかどうかを判定します。

感染症

B型肝炎／C型肝炎／梅毒／HIVに感染していないかどうかを血液検査で判断します。

風疹抗体

妊娠初期に風疹に感染してしまうと赤ちゃんに先天異常を引き起こすことがあります。
妊娠中に風疹のワクチンを接種することはできません。
風疹抗体が低い女性では、妊娠前にワクチンを接種することによって風疹感染を防ぐことができます。

女性ホルモン検査

エストラジオール（E2）・黄体形成ホルモン（LH）・卵胞刺激ホルモン（FSH）

排卵障害があるかどうか、排卵障害がある場合にはどこに問題があるかを知るために欠かせない検査です。
また、卵巣から分泌される性腺ホルモンであるエストロゲンの分泌量を調べ卵巣機能のチェックに欠かせない検査です。

甲状腺機能検査

甲状腺機能異常は女性においてよく見られる疾患です。
甲状腺異常が不妊症の原因となることもあります。
症状が出ないこともよくありますので、一度調べてみることをおすすめしています。

血液型

珍しい血液型では緊急時に輸血を確保することが難しくなります。
不規則抗体を持っている場合には胎児に貧血を引き起こすことがあります。
出生時に検査したという方も、もう一度血液型を調べておくことをおすすめしています。

血液検査　貧血／肝機能／腎機能／コレステロール値／血糖値・HbA1c

月経がある女性では、出血量が多いことにより気が付かないうちに貧血になっていることがよくあります。
肝臓や腎臓の機能が低下していても自覚症状が出ることは少ないです。
コレステロールや糖尿病の検査を受け、普段の食生活や運動習慣を見直しましょう。

まとめ

ブライダルチェックは妊娠を考えている女性だけではなく、妊娠可能年齢の女性すべてにおすすめの検査です。

検査を受けて異常が見つかった場合においても、早期発見であれば治療を受けることで健康を保つことができます。
多くの女性が毎日を健やかに過ごすことができるような手助けをしていきたいと考えております。
お気軽に婦人科までご相談ください。