性感染症(STD)
性的な接触によって感染する病気です。
性感染症(STD)には様々な種類があります。淋菌感染症、クラミジア感染症、ヘルペス、尖圭コンジローム、カンジダ膣炎、膣トリコモナス症、梅毒などがあります。
性感染症は放置すると不妊症の原因になることもあります。早期治療が肝心で、パートナーと両方で治すことが大切です。
クラミジア感染症
性感染症の中で最も多いのがクラミジアです。
特に20代などの若い女性に多くみられ、ほとんど自覚症状が現れないためなかなか発見できず、治療が遅れるケースが多いです。
おりものの増加、下腹部痛、性交痛、不正出血が代表的な症状です。
淋病
淋菌に感染することで起こる性感染症で、女性の場合、感染しても自覚症状が症状が乏しいため発見が遅れる傾向にあります。
子宮の入口(子宮頸部)で炎症が起こったり、黄褐色で悪臭のあるおりものが出たりすることがあります。淋病は不妊症や子宮外妊娠のリスクを上昇させてしまうため、確実に治すことが重要です。
梅毒
梅毒トレポネーマという細菌が原因で起こる性感染症で、近年になって感染者数が増え続けています。
梅毒は症状が現れる時期と消える時期を繰り返しながら、第1期、第2期、第3期、第4期(末期)と進行していきます。
治療は抗生物質の服用や注射で、数週間から数ヶ月かかります。
性器ヘルペス
女性が性器ヘルペスに感染してはじめて症状が現れる際には、激しい痛みなどの症状が起こることがあります。
感染後初めての発症時には症状が強いことが多いため注射や抗ウィルス薬で治療、軟膏の塗布などを行い、2回目以降では内服が中心になります。
トリコモナス
膣トリコモナスという原虫による性感染症です。
潜伏期間を経た後、外陰部のかゆみ・痛み・熱感、おりものの悪臭などの症状が現れます。服用の他、膣錠による治療も可能です。
カンジダ膣炎
カンジダはカビの一種(真菌症)で、かゆみ膣や外陰部の熱感・痛み・腫れ・赤み、白いおりもの、性交時痛などを起こします。
カンジダは常在菌であり、異常に増殖すると症状を起こすため、性交渉経験がなくても発症する可能性があります。
カンジダ専用の膣剤や塗り薬、膣洗浄で治療します
婦人科の情報発信
当院を運営している医療法人社団こころみでは、婦人科の情報発信を積極的に行っています。
産婦人科専門医が執筆・監修しています。ぜひ治療にあたりまして、参考にしていただければ幸いです。