健康診断・がん健診・感染症健診について
目次
当院の治療方針
当院は医師会に所属しており、
- 一般健診(定期健診・雇入時健診)
- 特定健康診査(川崎市で実施している健康診断)
- 川崎市癌検診(肺癌、大腸癌のみ)
- 肝炎検診
- 風疹検診
- 混合健康診断(特定健康診査に加えて自費で項目を加える健康診断)
など行っています。多種多様な患者様のご希望にお応えすべく柔軟に対応したいと考えております。ただし
- 眼底検査
- 乳癌検診
- バリウム検査
など一部出来ない検査もあります。もし検査ができるかどうか確認したい方は、事前にご連絡ください。
特定健康診査
川崎市が生活習慣病の早期発見と予防のために、メタボリックシンドロームを中心に着目した健診です。
価格は一部を川崎市が負担してくださる検査のため、対象者の方はぜひ受診していただきたい健康診査となっています。具体的な検査としては、
となっています。
検査期間は、6月から翌年3月末までとなっております。対象者の方には自宅に受診券が配布されます。この「受診券」と「被保険者証」を当院に提示してください。
なお当院では可能であれば予約をお願いしておりますが、予約外でも対応させていただいております。ただし予約外の方は、院内の混雑状況によってはお待ちいただく場合があるためご了承いただければと思います。
なお川崎市はメタボリックシンドロームの基準に当てはまった方には、
- 動機づけ支援
- 積極的支援
の2つの支援によって運動療法・食事療法の指導が行われます。当院では現在のところ、動機づけ支援や積極支援は行っていません。
このような保健指導は、
- 腹囲が男性なら85㎝以上、女性なら90㎝以上
- BMIが25以上
の方が対象になります。この中で、
- 血糖(HbA1c 5.6以上または空腹時血糖値100以上)
- 脂質(中性脂肪150以上または善玉コレステロール(HDL)40未満
- 血圧(収縮期130または拡張期85以上)
- 喫煙
- 年齢
の5項目でどちらが対象になるか決定されます。40-64歳の方は、
- 非喫煙者
- 血糖、脂質、血圧のどれか一項目が当てはまった方
が対象になります。喫煙者で1項目の方、非喫煙者でも2項目以上当てはまった方は対象外になります。
動機づけ支援では、
- どうして、禁煙が必要か
- 脂質、糖尿病、高血圧を放置するとどうなるか
- 実際の目標腹囲、体重、血圧はどれ位か
- 一日の目標エネルギー量、必要運動量
などについて相談していくことが一般的です。その後6か月後、再度面談にて評価する流れになります。ぜひ特定健診を受けられて動機づけ支援に当てはまった方は、特定保健指導を行っている医療機関でご相談ください。
川崎市癌検診
当院では川崎市癌検診の項目の中で
- 肺癌検診
- 大腸癌検診
の2項目を実施しております。
- 胃癌
- 子宮頸癌
- 乳癌
は対象外となります。具体的な対象年齢や価格、内容は下記のようになります。
ただし、
- 70歳以上の方
- 市・県民税非課税世帯(世帯全員が非課税)の方
- 生活保護受給世帯の方
- 中国残留邦人等支援給付受給世帯の方
は費用が免除になります。このような方は癌検診無料クーポンが市から発行されるため、ぜひクーポン券を持って受診してください。
肺癌検診の喀痰検査は、
- 50歳以上
- 1日の喫煙本数×喫煙年数が600を超える
の2つの項目を両方満たした方が実施されます。
当院では肺癌を中心に実際に癌の治療に携わった医師が診察を行います。そのため何か些細なことでも癌について知りたいことがあれば、受診時に質問していただければと思います。
肝炎検診
肝炎ウィルスは国内最大の感染症です。実際にウイルス性肝炎は、200万人から300万人いると推測されています。一方で肝臓の障害は目に見えないためなかなか気が付きません。肝障害が重篤になると、
- 嘔気
- 倦怠感
- 脱力
- 食思不振
などの症状があらわれますが、これらの症状があらわれても肝臓の病気を疑う方は少ないと思います。一方でこれらの肝炎ウィルスに感染したことを気が付かずに放置してしまうと、肝硬変や肝臓癌などの重篤な病気の発症の引き金になります。これらの病気は進行してしまうと完治が非常に難しくなるため早期発見が必要になります。
川崎では肝炎を早期発見するために無料で検査を施行することができます。具体的な対象者は、
- 平成20年度以降川崎市で実施した肝炎ウイルス検査を受けたことのない川崎市民の方
のみです。年齢や合併症などでの制限が一切ありません。ただし毎年受けれるわけではないのでご注意ください。検査項目は、
- B型肝炎(HBs抗原)
- C型肝炎(HCV抗体)
の二つです。(C型肝炎のみも可です。)B型肝炎は110~140万人、C型肝炎は190~220万人とこのふたつがウィルス性肝炎の大部分を占めています。さらにこれらの肝炎は、
- 母子感染
- 性行為
- 輸血
- 針刺し
などで他の人に感染してしまう可能性があります。ぜひ、早期発見を心がけてみてください。
風疹検診
妊婦の方が風疹にかかると、生まれてくる赤ちゃんが、
- 目
- 耳
などに病気を持つ「先天性風しん症候群」という病気にかかることがあります。この風疹は免疫抗体を持っている方はかかりづらくなるため、事前に自分が風疹の免疫抗体をもっているのか確認しておくことが非常に重要になります。
もし風疹の免疫抗体がない方は、風疹の予防接種で未然に妊婦の方が風疹に感染することを防ぐことができるからです。
その為川崎市では、
- 風疹に罹患したことがなく、予防接種や風しん抗体検査を受けたことがない方
で、
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望するパートナー
- 妊婦のパートナー
の方を対象に風疹抗体を測定することができます。注意が必要なのは②、③は男性の場合ですが、男性の場合はパートナーの妊娠の有無に関わらず検査できます。
一方で女性は妊娠を希望する場合のみ検査することができ、妊娠中の場合は検査ができません。妊娠中の場合はたとえ風疹抗体がないことが分かっても、ワクチンを接種することができないからです。この点にご注意ください。
なお、風疹抗体がない方は当院でMRワクチン(風疹、麻疹)の混合ワクチンを接種できます。その場合、自己負担額は3200円になるためご了承ください。
混合検診について
特定健診を受けに来られた方の中には複数の検査をご希望の方もいるかと思います。
- 特定健診の他に癌検診も一緒に受けたい
- 採血するのなら肝炎ウィルスも一緒に調べたい
- 肺癌と大腸癌の検査を同時にしたい
などなど柔軟に対応できます。さらには、
- 風疹の抗体を調べるのなら、麻疹の抗体も調べたい
- 肝炎ウィルスを調べるのであれば、肝機能障害がないのか一般項目も確認したい
- せっかく採血するのであれば血液型も確認したい
などなど採血の際に、公費以外の項目も一緒に調べたいという方もいるかもしれません。こちらに関しても当院は柔軟に対応いたします。ただし項目によっては自費になりますので、ご注意ください。
もし自分が希望する組み合わせが自費になるのかどうか知りたい方は、事前にクリニックに問い合わせていただければと思います。