院内迅速血液検査

院内迅速血液検査

当院で可能な迅速血液検査

当院では以下の項目については、院内ですぐに血液検査を行うことができる体制になっています。

  • 血糖値
  • HbA1c
  • 脂質(総コレステロール、善玉コレステロール、悪玉コレステロール)
  • CRP
  • 血算(白血球、赤血球、血小板)

10分~15分で結果が分かるので、すぐに治療方針を立てることができます。

  • 生活習慣病を効率的に治療
  • 急性期疾患の重症度の判断
  • 治療効果の判断

以上の点で、これらの項目をすぐに検査できることは重要です。

当院で目指している総合病院の外来レベルでの診療の実現に、なくてはならない検査になります。

治療効果の判断

炎症反応は、治療の効果判定にも使用されます。

例えば肺炎を例にとってみると、肺炎の抗生剤の効果判定は、

  • 解熱(目安:37℃以下)
  • 白血球数増加の改善(目安:正常化)
  • CRPの改善(目安:最高値の30%以下の低下)
  • 胸部レントゲンの浸潤影の明らかな改善

このように行うようにガイドラインに記載されています。

そのため採血を定期的にすることで、胸部レントゲンと合わせて、肺炎の外来治療は総合病院と全く同じ効果判定ができることになります。

肺炎に限らず多くの疾患で、この炎症反応を活用させていただきます。症状が強い方は、採血結果と合わせて治療を行っていきます。

また白血球含めて血算では、

  • 赤血球
  • 血小板

の項目もすぐに調べることができます。当院は血液内科の医師も在籍しているため、血液疾患をお持ちの方も当日効果判定をしながら、治療に臨むことが可能な体制となっております。

急性期疾患の重症度評価

急性期疾患の重症度評価に関係する迅速血液検査をご紹介します。

  • CRP
  • 血算(白血球、赤血球、血小板)

これらを院内で行うことが可能です。

CRPや白血球は、炎症反応を反映する値になります。炎症反応はクリニックに限らず、多くの総合病院でも重症度の指標になります。

CRPは、C-reactive proteinの略称です。体の中で炎症が起きたり、細胞が破壊されることで上昇する物質です。正常値は1以下で、1以上であると体の中に何か異変が起きていると考えられます。

一方で白血球は、ばい菌などと戦うための細胞です。4000~8000程度が正常といわれています。こちらも炎症を中心に、何かあれば上昇します。

CRP・白血球ともに、

  • 細菌やウィルスなどの感染
  • 心筋梗塞など細胞障害
  • リウマチなどの膠原病
  • 悪性新生物(癌)

などで上昇します。CRP・白血球などが高い場合は、確実に体に何か異変があると分かります。その一方で、急激に炎症が起きた場合は体の中の反応が間に合わず、上昇しないこともあります。

ですからCRP・白血球が正常だからといって問題ないとは言い切れませんが、高ければ異常があることが分かります。特に急激に症状が出現して炎症反応も高値であるということは、危険な状態を意味します。

このCRP・白血球は、臨床の場では非常に重視されています。

  • 炎症反応が高いから、さらに細かく検査しよう
  • 炎症反応が高いから、入院しよう
  • 炎症反応が高いから、手術を検討しよう

など、必ず炎症が関係する病気ではこの数値を参考にします。そのため当院から総合病院へご紹介する際も、炎症反応が高いということが分かれば即座に対応していただけることが多いです。

炎症が高い場合は、状況によっては提携している関東労災病院や井田病院の救急部へ直接ご相談させていただくこともあります。それくらい重要な炎症反応ですが、採血して後日に分かるのでは全く意味をなしません。

このため当院では、迅速で検査結果が出るようになっています。

生活習慣病治療の効率化

生活習慣病に関係する迅速血液検査をご紹介します。

  • 血糖値
  • HbA1c
  • 脂質(総コレステロール、善玉コレステロール、悪玉コレステロール)

これらを院内で行うことが可能です。

血糖値とHbA1cは、おもに糖尿病の方に行う検査です。血糖値は、採血した時点での血液中の糖の値になります。そのため、食前・食後の影響が出てしまう検査でもあります。

一方でHbA1cは、過去1~2か月の血糖の影響が反映されるため、糖尿病の重症度および治療効果判定の目安になります。

当院では院内検査によって5分程度で結果が出るため、その日のうちに結果をお伝えすることができます。これによって、効率よく治療をすすめていくことができます。

脂質に関しても、総コレステロール、善玉コレステロール、悪玉コレステロールをすぐに調べることができます。中性脂肪はこれら3項目から計算できるため、脂質に関連した全ての項目がその日のうちに調べることができます。

糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病の方は、仕事やプライベートなどの合間をぬって通院されている方も多いかと思います。通常の血液検査は外部に委託するため、結果は後日となってしまうことがほとんどです。

当院では生活習慣病関連の検査については、その日のうちに結果が出る体制を整えております。