アレルギー外来

アレルギー外来

アレルギー科外来とは?

  • 鼻炎がとまらない
  • 毎年ある季節になると調子が悪い

そんなときはアレルギー科でご相談いただくと、症状でのお悩みが解決して、健康的な生活を取り戻せるかもしれません。

アレルギーは、本来ばい菌などから体を守る免疫細胞が自分自身の体を攻撃してしまうことで引き起こされます。このため、自己免疫疾患と呼ばれています。

アレルギーを原因とする病気は、非常に数多く存在します。当院では呼吸器内科を専門とする医師が多く耳鼻科も併設しているため、

  1. 気管支喘息
  2. 花粉症

に対してとくに力を入れております。これ以外にも、

  1. 蕁麻疹
  2. アトピー性皮膚炎
  3. 通年性鼻炎
  4. 膠原病(リウマチ、SLE、シェーグレン症候群など)
  5. ハチ・食物アレルギー

など幅広い疾患に関して対応いたします。

  1. こんな症状でも受診して良いのかしら?
  2. 自分はそもそもアレルギーなのだろうか?
  3. 今まで通ってる病院で治らないから一度替えてみたいけど、何か他にできることがあるのだろうか?

など些細に感じることでも、元住吉はもちろんのこと、横浜日吉・川崎武蔵小杉エリアでアレルギーでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
※15歳未満のお子さんのアレルギー疾患については、当院の小児科にて専門外来を行っております。

※当院の内科外来の特徴につきましては、「内科外来の特徴と流れ」をお読みください。

内科外来の受診案内

当院でのアレルギー検査について

診察にてアレルギーが疑われる場合、

  1. アレルギーの炎症がどれくらい強いのか?
  2. どれがアレルゲンか?

の₂点を調べるために、当院では血液検査を勧めさせていただいています。

血液検査項目は、一般的に国から推奨されているCAP-16検査を施行します。
このCAP-16の利点は、16項目検査できるのに13項目の価格で済むという点です。

CAP-16の項目として食物アレルギーでは、

  • CAP-16(食餌アレルギー)
    ハウスダスト、コナヒョウヒダニ、スギ、 ネコ皮屑 、卵白、 ミルク、 チーズ、 牛肉、 鶏肉 、えび、 かに、 まぐろ、 さけ、 小麦、 米、 大豆

アトピー(もしくは蕁麻疹)では、

  • CAP-16(アトピー)
    ハウスダスト、ダニ、スギ、動物マルチ、カビマルチ、卵白、ミルク、小麦、ピーナッツ、蕎麦、大豆、カニ、エビ、いくら、マグロ、キウイ

花粉症や気管支喘息では、

  • CAP-16(鼻炎喘息)
    ハウスダスト、ダニ、スギ、ヒノキ、ハンノキ、 カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、アルテルナリア、カンジダ、 アスペルギルス、ネコ(フケ)、イヌ(フケ)、 ゴキブリ、ユスリカ(成虫) 、 ガ

をみていきます。

このCAP-16は、それぞれの疾患に関連するアレルゲンのうち、頻度が高いものを選んで作られたセットになります。

当院でのアレルギー検査について

アレルギー検査の費用

アレルギー検査の価格ですが、保険点数で1,430点(14,300円)となります。

そのためこのCAP-16の検査だけで、3割負担の方は4,290円、1割負担の方は1,430円となります。血液検査の中では高くなってしまいます。

アレルギー検査では、各々の物質がアレルゲンかどうかだけではなく、そのアレルゲンがどれくらい強い炎症をひきおこすかを確認することができます。

このようにセットにはなっているのですが、特定の気になるアレルゲンがある方もいらっしゃるかとおみます。

その場合は柔軟に、1項目ずつ選んでいきます。

全部で13項目まで選択できるため、心配な食べ物や動物、食物+頻度の高い項目を医師と一緒に選んでいきましょう。

なお価格は、1項目110点となります。3割だと330円、1割だと110円の負担になります。
13項目全て選ぶと、先ほどのCAP-16と同じ価格になります。

当院ではアレルギー検査の際に、一般的な採血項目や生活習慣病(糖尿病、脂質異常症)の採血を調べることも可能です。
特にアレルギー症状が強い方は、ステロイドを内服することを余儀なくされる方もいます。

ステロイドは症状を大きく改善することが多いですが、全身に様々な副作用をもたらします。
そのためアレルギーの症状が強い方は、必要に応じて検査を提案させていただきます。

39項目のアレルギー検査VIEW39

特殊なアレルギー検査として、VIEW39検査があります。

こちらは39項目のアレルゲンを、採血によって調べることができるアレルギー検査になります。
吸入系アレルゲンと食餌系アレルゲンの2つを調べることができます。

こちらの採血は、CAP16では原因が絞り込めなかったときに行うことが一般的です。

【吸入系アレルゲン(吸い込みで体内に入るアレルゲン)】

  • 室内の塵:ヤケヒョウヒダニ・ハウスダスト
  • 動物:イヌ・ネコ
  • 昆虫:ゴキブリ・ガ
  • 樹木:スギ・ヒノキ・ハンノキ・シラカンバ
  • 草:カモガヤ・ブタクサ・ヨモギ・オオアワガエリ
  • カビ:アルテルナリア・アスペルギルス・カンジダ・マラセチア・ラテックス

【食餌系アレルゲン(食べて体内に入るアレルゲン)】

  • 卵:卵白・オボムコイド
  • 牛乳:ミルク
  • 小麦:小麦
  • 豆穀物ナッツ類:ピーナッツ・大豆・そば・米・ごま
  • 甲殻類:エビ・カニ
  • 果物:キウイ・りんご・バナナ
  • 魚、肉類:マグロ・サケ・サバ・牛肉・豚肉・鶏肉

当院で行っているヒスタグロビン+ノイロトロピン注射

当院では、すべての疾患について、それぞれの疾患の治療ガイドラインに準じて治療を開始させていただきます。
ただしガイドラインに準じてもなかなか治らない、難治性アレルギーの方は少なくありません。

当院では、

  1. アレルギー性鼻炎
  2. アレルギー性皮膚疾患(蕁麻疹、アトピーなど)

の難治性の方には、

の注射をご提案しています。

ヒスタグロビンは、人の血液のγグロブリンという免疫に関与する細胞を集めたものが元になっています。
このγグロブリンは、免疫の働きを抑える作用があります。
この免疫グロブリンに、ヒスタミンを加えて抗ヒスタミンの効果を強化したのがヒスタグロブリンです。

抗ヒスタミン薬(アレグラ、ザイザル、アレロック)の強化版と考えてもらうと分かりやすいかもしれません。

そのため、抗ヒスタミン薬の効果が弱い人にヒスタグロビンを投与することで、相乗効果が期待できます。

さらにこのヒスタグロビン単独でも効果がない人には、ノイロトロピンを加えます。

ノイロトロピンは、ワクシニアウイルスを接種したウサギの炎症皮膚組織から抽出したエキスをもとに作っています。
ヒスタグロビンとは別の機序で働くために、さらなる相乗効果が期待できます。

なおヒスタグロビン・ノイロトロピンとも、保険診療での治療が可能です。
ヒスタグロビン+ノイロトロピンを注射した場合でも、

  • 初診では約400~450点(3割の方で約1,200円、1割の方で約400円)
  • 再診では約350点(3割の方で約1,000円、1割の方で約300円)

となります。

ヒスタグロビンは、週に1回から2回を毎週皮下に投与します。
これを3週繰り返すことで1クールと考えます。
効果があった際は、3~4か月ごとの投与が推奨されています。

花粉症とダニの減感作療法について

減感作療法とは、アレルゲン物質を少量ずつ摂取することで徐々に体に慣らす治療です。
鼻詰まり、くしゃみ、鼻水など、アレルギー性鼻炎を根治するために施行する治療です。

当院では、

  1. スギ花粉(商品名:シダキュア)
  2. ダニ(商品名:ミティキュア・アシテア)

2種類の舌下療法が実施可能です。
舌下療法は、毎日家でお薬を舌下に投与することで効果を発揮する治療です。
この治療をするにあたっていくつか注意点があります。

まず舌下療法は、アレルゲン物質を体内に投与し続けることで徐々に慣らしていく治療です。
そのため舌下投与した瞬間に効果を実感するということは、ほとんどありません。
徐々に慣らしていくため、個人差がありますが2年から7年程度の期間が必要と言われています。

ここを理解せずに治療を開始すると、途中で挫折してしまうことが多いです。
またアレルギーの原因をしっかりと確認する必要があります。

例えばスギ花粉の時期に毎年症状がある人でも、他のアレルゲンが陽性であることもあります。
ですから確実にスギ花粉だけがアレルゲンなのか、確認しなければなりません。
もしもスギ花粉がアレルゲンでなかったら、何年もかけて無駄な治療を行うことになるからです。

なおこの減感作療法はアレルギー反応が強く出た場合、総合病院での対応が必要になることもあります。
当院は川崎市立井田病院や関東労災病院と連携していますので、何かあれば即座に対応することが可能です。

減感作療法は、アレルギー性鼻炎の唯一の根治治療といっても過言ではありません。ぜひ検討してみてください。

減感作療法が行えない方とは?

減感作療法が行うことができない方もいらっしゃいます。

  1. 12歳未満・65歳以上
  2. 妊婦・授乳中 の方

は安全性が確立されていないため、減感作療法はお勧めしておりません。

また病気としては、

  1. 重症の気管支喘息
  2. 免疫系に異常をきたす全身疾患(自己免疫性疾患など)
  3. 悪性疾患(癌)

では減感作療法は避けたほうが良いです。

また、

  1. 非選択性βブロッカー
  2. 三環系抗うつ剤
  3. モノアミン阻害薬
  4. 全身性ステロイド薬

を内服している方は効果が認めづらかったり、副作用が強く出る可能性があるため、お勧めしていません。

アレルギー外来をお探しの方へ

当院では、成人は呼吸器内科医、お子さんは小児科医がアレルギー外来を行っております。

いずれもアレルギー疾患に精通しており、必要に応じて精査することが可能

元住吉・武蔵小杉・日吉などにお住まいでアレルギーのことでお困りの方は、元住吉駅前こころみクリニックアレルギー外来にご相談ください。

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