人工授精について

人工授精とは？

もうすぐ排卵が起こるという時期に、子宮の中にチューブを挿入し、精子を注入することを人工授精と言います。
精液をそのまま注入するのではなく、調整を行い、よく動いている精子を選んで妊娠率を高めます。

どのようなカップルに人工授精を行うか？（適応）

人工授精の実際

（※当院では人工授精の治療は対応しておりません。ご了承ください。）
赤い出血が出て月経が始まった日を１日目と数えます。
卵を育て排卵しやすくするためにお薬を飲んでいただく場合があります。
月経２－５日目にクリニックへお越しください。
次に来院していただくのは、月経の10日目頃です。
（来院する時期には個人差がありますので、担当医の指示に従ってください。
通院が難しいような大事な予定がある場合には教えてください。）

経腟超音波検査を行い、子宮内膜や卵胞のサイズを確認していきます。
月経中には両方の卵巣の中に小さな卵胞が見えます。
このうち一つの卵胞が少しずつ育っていき最終的に排卵します。
卵胞が順調に大きくなっているかどうかを見ていきます。
子宮内膜は受精卵が着床する場所です。
妊娠が成立するためには内膜の状態が良いことも必要です。
排卵日が近づくにつれて子宮内膜は少しずつ厚みを増していきます。
排卵の時期になると、子宮内膜は植物の葉っぱのように見えます。
卵胞のサイズに応じて次の来院日を指示していきます。
この時期には、連日のようにクリニックへお越しいただく必要があります。
家事や育児などでお忙しいとは思いますが、余裕を持ったスケジュールを組んでいただくことをおすすめします。

排卵の直前に人工授精を行うと妊娠する確率が上がります。
排卵日が近いと判断したら、人工授精を行う日を決定します。
専用の容器をお渡ししますので、精子を入れて持って来てください。
院内で採精することも可能です。
精子の調整が完了したら、内診室へご案内します。
いつものように内診台に上がっていただきます。
腟を広げる器械を挿入し、子宮頸管より軟らかいチューブを子宮の中へ挿入します。
そのチューブから子宮内へ精子を注入します。
チューブを入れるときに軽い痛みを伴うことがあるかもしれません。
リラックスして力を抜いていれば痛みを感じることは少ないです。
人工授精後も普通の生活を続けていただいて大丈夫です。
当日は、入浴（湯船につかる）、激しい運動、性行為は控えましょう。

まとめ

この記事では人工授精について解説してきました。
難しい治療のように感じるかもしれませんがそんなことはなく、行っていることはシンプルです。
妊活はできるだけ早い方が妊娠する可能性は高くなります。
なかなか妊娠しないというときには、ステップアップしていくことが大切です。
妊活のことでお困りでしたら、気軽に婦人科でご相談ください。