アスベリン(一般名:チペピジンヒベンズ酸塩)の効果と副作用
アスベリンとは?
アスベリンは、中枢性鎮咳薬に分類されるお薬で、咳を鎮め、痰の排出を促す作用をもちます。
このお薬には以下の特徴があります。
- 副作用の頻度が比較的少ない鎮咳薬
- 苦味がなく飲みやすい
鎮咳薬のなかでは便秘や眠気などの副作用が少なく、シロップやドライシロップは飲みやすいメリットがあります。
アスベリンの適応症
添付文書によると、小児に対する適応症は以下のとおりです。
(アスベリンの添付文書参照)
下記疾患に伴う咳嗽及び喀痰喀出困難
感冒、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺炎、肺結核、 上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)、気管支拡張症
アスベリンの効果
アスベリンは脳の咳中枢に作用し、鎮咳作用を発揮するお薬です。
体に異物が入ると、上下気道にあるセンサーが咳中枢に情報を伝えます。
咳中枢が情報を受け取ると、咳を出す命令が出され咳反射が起こります。
アスベリンはこの咳中枢による咳反射を抑え、咳を鎮める効果をもつお薬です。
また、痰の排出を促す作用もあるため、アスベリンは咳と痰の両方に効果を示します。
服用から約1.3時間後に血中濃度が最大になるため、アスベリンは少なくとも1時間程度で効果を感じられるお薬のようです。
アスベリンの用法
添付文書によると、アスベリンの用法は以下のとおりです。
(アスベリンの添付文書参照)
1日あたりの服用量
- 1歳未満:5〜20mg
- 1歳以上3歳未満:10〜25mg
- 3歳以上6歳未満:15〜40mg
上記の量を1日3回に分けて服用します。
アスベリンは、年齢に応じて目安量が決まっているお薬です。
1日3回服用が基本ですが、保育園などで昼間にお薬が飲めない場合には1日2回処方となることもあります。
空腹時と食後で効果が変わらないため、食事がとれないときは空腹時に服用しましょう。
飲み忘れたときは
気がついたときに1回分服用します。
服用間隔は4時間以上あけましょう。
アスベリンの剤形と特徴
「散剤」「ドライシロップ」「シロップ」「錠剤」の中からお薬が選択されます。
それぞれ以下の特徴があります。
|
散剤 |
ドライシロップ |
シロップ |
錠剤 |
見た目 |
微粒状の散剤、橙色 |
微粒状の散剤、橙色 |
懸濁液、白色~淡黄灰白色 |
直径7mmの素錠、うすい橙色 |
味 |
無味 |
甘い |
カルピス様甘さ |
ー |
におい |
無香料 |
オレンジ |
カルピス様風味 |
ー |
アスベリンシロップは、ほかのシロップと混ぜると分離しやすい特徴があるため、容器を軽く混ぜてから1回分を計量しましょう。
ただし、強く振ると泡立ってしまうため、カップに計量するのが難しくなります。
シロップの入った容器を優しく上下にひっくり返すようにして混ぜ、色が均一になれば服用できます。
アスベリン錠はお子さんでも比較的飲みやすいサイズのお薬です。
飲み込む能力には個人差があるため、ラムネくらいの粒が飲み込めるようになったら、錠剤の処方が検討できます。
錠剤の服用方法としては、水で服用するほか、服薬補助ゼリーを使用する方法もあります。
アスベリン散を飲みやすくする工夫
散剤はそのまま粉薬として服用するほか、水に溶かしてシロップ状にする服用方法があります。
飲みづらいときは食品に混ぜることができます。
アスベリン散を飲みやすくする食品
アイス、プリン、牛乳、ヨーグルト、オレンジジュース
アスベリンドライシロップを飲みやすくする工夫
ドライシロップも散剤同様に、粉薬でもシロップでも服用できるお薬です。
飲みづらいときは、プリンや乳酸菌飲料に混ぜて服用しましょう。
アスベリンシロップを飲みやすくする工夫
シロップの飲ませ方には、スプーンやスポイトを使った方法があります。
飲みやすいお薬ですが、甘みが気になるときは水で薄めて服用しましょう。
アスベリンの主な副作用
添付文書では、以下の副作用が報告されています。
(アスベリンの添付文書を参照)
主な副作用(0.1〜5%未満)
- 眠気、不眠、眩暈
- 食欲不振、便秘、口渇、胃部不快感・膨満感、軟便・下痢、悪心
- そう痒感
アスベリンの服用後は、念のため眠気や便秘に注意が必要です。
副作用頻度は高くありませんが、ひどいときは医師や薬剤師に相談しましょう。
また、重大な副作用として、アナフィラキシー(頻度不明)が記載されています。
服用後はせきこむ、息がしづらいなどの症状がないか経過観察が必要です。
アスベリンの服用後は赤っぽい尿が出る可能性があります。
これはアスベリンが代謝され、赤っぽい物質に変化して尿と一緒に排出されるためです。
副作用ではないため、安心して服用をつづけましょう。
ジェネリック医薬品について
アスベリンのジェネリック医薬品は販売されていません。
まとめ
アスベリンは、咳や痰の症状を改善するお薬です。
服用後は尿が赤っぽくなる可能性がありますが、お薬の代謝物による影響のため問題はありません。
眠気や便秘の症状が気になるときは、医師や薬剤師に相談しましょう。