小児喘息 治る

小児喘息は治るの?自宅でできる4つのこと治療法を詳しく解説

「小児喘息は治るの?」「小児喘息を予防するために、自宅でできることはあるの?」

このような疑問を持っていませんか?

小児喘息は正しい治療をおこなうことで、症状の改善が期待できます。

本記事では「小児喘息が治るのか」や「自宅でできること」についてくわしく説明します。

小児喘息の予後や、予防できることがあるのか疑問に持たれている方のお役に立てれば幸いです。

小児喘息の約7割は中学生くらいまでに治ります

小児喘息の約70%は、中学生くらいまでに症状の寛解(*1)もしくは、治癒する(*2)ケースが多く、症状の改善が望めます。

小児喘息は、年齢とともに症状が改善される可能性が高いため、まずは症状をコントロールすることを目標に、治療を頑張ってみてくださいね。

(*1)寛解(かんかい):症状が一時的に軽くなったり、消えたりする状態
(*2)治癒:完全に治った状態

小児喘息の治療

小児喘息の主な治療は、吸入薬です。小児喘息の状態に合わせて、使う薬の種類は変わります。

小児喘息の症状がないときにも毎日、吸入薬を使用することが一般的です。毎日続けることで、気道(空気のとおり道)の炎症が改善され、発作が起こりにくくなるからです。

症状がなくても、医師の指示どおりに内服や吸入を続けることが、小児喘息の治療では重要です。

小児喘息の治療に関して、さらにくわしく知りたい方は「小児喘息の治療」をご覧ください。

小児喘息で自宅でできること

小児喘息で自宅でできることを紹介します。

掃除

小児喘息は約70-90%がダニやハウスダストなどのアレルゲンが原因だと言われており、小児喘息を悪化させないためにはアレルゲンを取り除くことが不可欠です。では、具体的な方法をみてみましょう。

  • できる限り毎日掃除機をかける
  • ふとんを干す、またはふとんクリーナーを使う
  • シーツを洗う
  • 部屋の換気をおこなう など

掃除をこまめにおこない、小児喘息の症状を悪化させないようにしましょう。

規則正しい生活

規則正しい生活を心がけることで、小児喘息の症状を抑えることに役立ちます。免疫力が高まり、小児喘息のきっかけになる風邪やインフレンザなどの感染症にかかりにくくなるからです。

では、どのようなことをすればいいのかみてみましょう。

  • 朝・昼・夕3食とる
  • 適度な遊びや運動をする
  • 決まった時間に起きる・寝る
  • バランスのとれた食事をとる
  • ゲームやスマホの使用時間に気を付ける など

帰宅後や、食事の前の手洗いやうがいも風邪やインフルエンザなどの感染症の予防に大切です。

免疫力を高めると、小児喘息だけでなくほかの病気にかかりにくくなることが期待できるので、ぜひ意識してみてくださいね。

ストレス管理

「苦しくなるかも」「薬が効かないかも」と不安を持つことでストレスがたまり、免疫機能の低下や小児喘息の症状が出る恐れがあり注意が必要です。

ご両親の過度な心配がお子さまに伝わる可能性もあるため、ゆったりとした気持ちで接してあげてくださいね。

ご両親が不安なことは、いつでも気軽に担当医や看護師などに相談してみてください。

症状の観察

お子さまの小児喘息の症状を観察することは大切です。とくに、まだ話せないお子さまの場合、ご両親からの情報が治療方針を決めるうえで役立つからです。

診察のときのお子さまの状況だけですべてを判断することは難しいため、日常生活での様子をくわしく医師に伝えてみてください。

薬の効果が弱まったときや、症状が出る頻度が増えたときは早めに受診することをおすすめします。

よくある質問

よくある質問をみてみましょう。

Q1:小児喘息はいつ落ち着く?

個人差がありますが、中学生くらいまでに症状は落ち着くことが多いと言われています。

まずは症状をコントロールすることを目標に、医師の指示にしたがって日々の吸入や内服治療をおこないましょう。

Q2:小児喘息は大人になっても治らないのですか?

小児喘息にかかったお子さまのうち約30%は、大人の喘息に移行すると言われています。

治療を続けたり、喘息の原因となるものを避けることで、症状の改善は見込めます。なにか不安なことはぜひ主治医に相談してみてくださいね。

まとめ

小児喘息の多くは中学生くらいまでに落ち着くと言われています。

医師からの指示を守って薬を使うことが小児喘息の治療では大切です。さらに、小児喘息の原因を避けたり、免疫力を高めたりすることで、症状の改善が見込めます。

ぜひご自宅でできることを参考にしてみてください。

不安なことがある場合には、ご両親だけで抱えこまずはやめに主治医に相談しましょう。

なにかありましたら、いつでもお気軽に当院までご相談ください。

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カテゴリー:通年の子供の病気  投稿日:2024-09-09

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