オゼンピック(一般名:セマグルチド)の効果と副作用
- 更新日:2023年03月16日 01:26
- 作成日:2023年03月16日 01:26
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週1回タイプの糖尿病治療薬
オゼンピックは世界50ヶ国以上で販売されている糖尿病治療薬です。
大きな特徴として、週1回タイプの注射剤ということがあげられます。
週1回の皮下注射なので、日常生活での負担を少なく治療を継続できると評判です。
ただ、オンライン診療などでダイエット目的に安易に処方されているため、適応外使用が問題となっています。
ここでは、オゼンピックの効果と副作用について、その作用の仕組みから詳しく説明します。
オゼンピックとは?
オゼンピックは商品名で、一般名(成分名)はセマグルチドになります。
オゼンピック(一般名:セマグルチド)はGLP-1受容体作動薬に分類される注射剤で、2型糖尿病の治療薬です。
日本人を含む2型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、HbA1cの改善効果が示されています。
同じ成分で先発品として発売されているものに、糖尿病治療薬のリベルサス錠、肥満症治療薬のウゴービ注射剤があります。
オゼンピックの適応と効果
オゼンピック(一般名:セマグルチド)の適応としては、以下が認められています。
- 2型糖尿病
あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること
オゼンピックの効果とメカニズム
2型糖尿病の方は膵臓の機能が低下しているため、オゼンピックが膵臓の特定の場所(=GLP-1受容体)に作用すると、インスリン分泌が促されます。
オゼンピックは空腹時には作用せず、食事をして血糖値が高くなったときだけ働きます。
オゼンピックの用法
オゼンピックの用法は、以下のようになっています。
- 週1回0.25mgから開始し、最終的に週1回0.5mgを注射する(適宜増減)
オゼンピックの副作用
GLP-1受容体は膵臓だけではなく脳や胃にも発現しているため、オゼンピックがこれらの場所のGLP-1受容体にも作用すると、
- 悪心
- 下痢
- 便秘
- 嘔吐
- 腹部不快感
等の胃腸障害や食欲減退が現れます。
重篤な副作用としては、
- 低血糖
- 急性膵炎
があります。
※詳しく知りたい方は、『GLP-1受容体作動薬の効果と副作用』をお読みください。
オゼンピックの剤型と薬価
オゼンピックの剤型と薬価は以下の通りです。
2型糖尿病の方が使用する際の簡便性・利便性がさらに向上することを期待して、ダイアル調節不要・注射針の取付け不要の使い切りタイプの注射剤も発売されています。
- 先発品:皮下注2mg 1キット11,008.0円
皮下注0.25mgSD(使い切りタイプ) 1キット1,376.0円
皮下注0.5mgSD(使い切りタイプ) 1キット2,752.0円
皮下注1.0mgSD(使い切りタイプ) 1キット5,504.0円 - 後発品:未発売
オゼンピックのまとめ
- オゼンピックは2型糖尿病に使用できる週1回タイプの注射剤です。
- オゼンピックは4種類の剤型があります。
- オゼンピックは空腹時には作用せず、食事をして血糖値が高くなったときだけ働きます。
- オゼンピックをダイエット目的で安易に処方するのは適応外使用にあたります
執筆・監修
※2022年4月、田町三田院オープン!
磁気刺激による新たな心の治療、東京横浜TMSクリニック併設!
こちらの記事は、下記の精神科医が執筆・監修しております。

大澤亮太
- 役職:医療法人社団こころみ理事長/(株)こころみらい代表産業医
- 資格:精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医
- 学会:日本精神神経学会